NOSAIでは、農業災害に対する損失補てんという本来の機能のほか、病害虫地域予察調査事業、病害虫防除事業などの幅広い損害防止活動を通して、地域農業の振興に寄与しています。
農作物共済・畑作物共済
- 病害虫発生予察調査
- 水稲、麦、大豆生育調査
NOSAIでは、各関係機関等と連携しながら、農業生産におけるリスクに対して、次のような支援をしています。
病害虫防除の実施
病害虫防除(水稲)
請負防除や共同防除を関係機関とともに実施し(無人航空機等)、効率的防除に努めています。
各種調査の実施
生育・病害虫発生予察調査(大豆)
病害虫の発生動向をつかむための調査(発生予察)を行っています。
水稲、麦、大豆の生育調査を実施しています。(生育調査)
情報提供
技術情報の提供を行っています。
家畜共済
家畜巡回検診
代謝プロファイルテスト(MPT)を中心に実施しています。
血液検査データ等をもとに、飼養管理上の農場の課題をさぐり、生産性の向上や経営改善に役立てていただくことを目的としています。
検診対象は搾乳牛(分娩を経た乳牛)、および繁殖用雌牛(繁殖を目的として使用される雌の肉牛)ですが、肥育牛の健康診断のための検査も行っています。
尾根部から採血
血液検査
結果検討会
血液検査項目
ヘマトクリット(Ht) | 貧血度合、栄養摂取過不足 |
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血清総蛋白(TP) | 炎症度合 |
血清アルブミン(Alb) | 腸管吸収性蛋白過不足 |
血中尿素態窒素(BUN) | 蛋白代謝の指標 |
血糖(Glu) | 第一胃内エネルギーの指標 |
総コレステロール(T-Cho) | 油脂系飼料の指標 |
遊離脂肪酸(NEFA) | 脂肪肝、エネルギー過不足の指標 |
血中ケトン体(3HB) | ケトン症、エネルギー代謝の指標 |
血清カルシウム(Ca) | 血中カルシウムの過不足 |
無機リン(IP) | 血中無機リンの過不足 |
血清マグネシウム(Mg) | 乾物摂取量(特に粗飼料)の過不足 |
γ-GTP | 肝臓機能障害の指標 |
AST(GOT) | 肝臓機能障害の指標 |
繁殖検診
超音波画像診断装置を用い、妊娠の鑑定だけでなく、定期的に卵巣や子宮の状態を確認することによって、繁殖成績の向上に役立てていただくことを目的としています。
乳房炎対策
乳房炎の原因究明や有効な抗生物質を調べます。
乳房炎の予防や効率的な乳房炎の治療に役立てていただくことを目的としています。
その他
定期的なワクチン接種やレントゲン撮影等も実施しています。
果樹共済
- 病害虫発生予察調査
果樹栽培には、台風等による風水害、雹害、霜害、病虫害など大きなリスクが伴っています。
NOSAIでは、リスク軽減のために病害虫発生予察調査を実施し、果樹生産の安定に努めています。
春から収穫が終了するまで毎月2回程、病害虫防除所、農業普及指導センター、市町、JAなどの関係機関や果樹栽培農家と連携し、生育調査と病害虫の発生予察調査を実施しています。この調査結果により、適期に的確な病害虫防除が行われるよう情報を提供しています。
病害虫発生予察調査の流れ(例)
現地調査
病害虫の発生の有無や、生育状況を現地で調査します。
調査結果を分析・検討
現地調査後すぐに調査員が集まり、病害虫の発生状況や生育状況、今後の天候などを考慮し、緊急防除の必要性や防除適期の検討などを行います。
情報の提供
検討会の結果を、関係機関や栽培農家に情報を提供しています。
園芸施設共済
- 病害虫発生予察調査
施設を利用した園芸生産には、台風等による風水害、雹害、病虫害などの大きなリスクが伴っています。
NOSAIでは、リスク軽減のために病害虫発生予察を実施し、園芸生産の安定に努めています。
施設野菜の生育に合わせて、月2回(10日、25日)を基準に、病害虫防除所、農業普及指導センター、市町、JAなどの関係機関と連携し、生育調査と病害虫の発生予察調査を実施しています。この調査結果により、適期に的確な病害虫防除が行われるよう情報を提供しています。
病害虫発生予察調査の情報伝達の流れ(例)
施設内農作物の病害虫発生予察調査
検討会
現地調査後に病害虫発生状況を考慮し、防除要否や適期を検討します。
情報の提供
検討会で協議した内容を関係機関、栽培者に情報を提供します。