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ニンニク栽培、加工、収穫・料理で付加価値高める(2023年9月1週号)

長岡市東谷の高橋淳一さん(42)は、栽培した農産物の収穫体験や料理体験を実施するほか、飲食店とコラボした昼食付きの笹団子作り、山古志牛を使ったローストビーフ作り体験などさまざまなイベントを企画・開催。販路拡大や付加価値を付けた販売に奮闘している。

「農産物の価値を高めたい」と話す高橋さん
イベントで作る笹団子

 高橋さん一家は水稲12㌶、ソバ2㌶、ニンニクやトマトなど野菜1㌶を栽培している。

 専門学校を卒業後、県外企業に就職したが、25歳の時に実家に戻り就農した。「農家の長男だったので、就農することは子供の頃から漠然と考えていました」と話す。

 高橋さんが就農して5年間、栽培した農産物は共同施設に出荷する一般的な販売方法だった。当時、地域で推奨されていたオクラ栽培を始めたが、全体の供給量が多く販売価格が値崩れし、栽培品目や販売方法に疑問を持った。

 「頑張って栽培したオクラの価格が低下し、残念でした。農産物の価値を考えるようになったきっかけです」と振り返る。

 消費者が求めるもの、売れるものを模索する中、浮かんだテーマが「健康」と「ファンの獲得」だった。

 健康面では、滋養強壮や疲労回復効果が期待できるニンニクの栽培を開始。また、収益の向上を目指し黒ニンニクの加工も同時に始めた。

 「加工する手間はかかりますが、付加価値を高めると同時に、ニンニク特有のにおいも減って食べやすくなるので、メリットがあります」と高橋さん。

 また、ファンの獲得では、収穫体験や料理体験を通じて、消費者に新鮮でおいしい農産物を食べてもうことで、リピーター獲得につながっている。

 「イベントでは消費者の声を直接聞くことができ、参考になります。地産地消にも貢献できるので、これからも継続していきたいですね」と笑顔を見せる。

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