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自社産果実のスイーツ カフェで伝える佐渡の魅力(2023年8月3週号)

「暑い夏には一番人気の『いちごけずり』を食べてほしい」と話す佐渡市新穂地区の「有限会社齋藤農園」代表取締役・齋藤真一郎さん(61)。同社では現在、水稲36㌶、果樹4㌶、大豆5㌶を生産しながら、農園カフェ「Fruit&Cafe Saito」も経営し、自社栽培した果物を使ったスイーツが人気となっている。

「佐渡の魅力と農業を多くの人に知ってもらいたい」と話す齋藤さん
人気の「かきけずり」㊧と「いちごけずり」

 同社は1999年4月に水稲2㌶、果樹2㌶でスタート。当初からさまざまな販路の必要性を感じ実践していた。

 生産者と消費者だけなく佐渡という土地柄、観光客にも農業に興味や関心を持ってほしいと、観光農園とカフェを計画。「全国的に農業離れが深刻化する中、佐渡も例外ではなく、消費者や観光客などのつながりに着目していました」と話す齋藤さんは、2014年10月に念願の農園カフェをオープンした。

 カフェの人気商品は冷凍したイチゴや柿、リンゴを削った氷菓で、その上に佐渡産牛乳を使った練乳をかけて食べる「いちごけずり」「かきけずり」「りんごけずり」。

 果物は出荷規格外品を使用し、廃棄ロスの削減につながっている。「あくまで規格品の基準にわずかに届かなかった物で、味には遜色ないので、ぜひ食べてもらいたい」と自信を見せる。

 カフェの利用客からは「値段も安く、新鮮で果物本来の甘みがあっておいしい」と好評だ。

 「佐渡の農業をPRする拠点の場となり、ここから情報を発信していきたい」と話す齋藤さん。新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に移行され、観光客も以前のように戻ってきているため、今後はさらなるアピールが重要だという。

 「生産者と消費者、そして観光客とうまくつながりを持ち、佐渡の魅力と農業を広げていき、持続的農業を継続していきたいです」と話している。

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