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農家民宿「茅屋や」/ジビエ料理でおもてなし(2022年8月1週号)

農家民宿「茅屋や」/ジビエ料理でおもてなし

十日町市

 「食べてみて『おいしい』『これなら食べられる』と言われるとうれしいですね」と話す高橋美佐子さん(50)。十日町市の山あいにある三ツ山集落で農家民宿「茅屋(かや)や」を営み、地元産の野菜を使った田舎料理と自分で狩猟したジビエ(野生鳥獣肉)の料理を中心に提供している。

茅葺きが印象的な農家民宿の前で高橋さん
土産物として人気が高いハム、ベーコン、ソーセージなどの加工品

 茅屋や代表の高橋さんは十日町市出身で、東京でホテルや食品卸業の会社に勤めていたが、地域おこし協力隊としてUターン。2016年に農家民宿茅屋やを開業した。

 「山の中にある民宿だから、山の中にあるものを提供したい」と考えていたが、開業当時は地元産のジビエを取り扱っているところがなく「ないなら作れば良い」と地域おこし協力隊の任期満了時期に狩猟免許を取得。ジビエ料理で有名な長野県や糸魚川市にある加工所などを視察し、17年に念願の食肉処理・加工施設「雪国Base」を開業した。

 狩猟で取ったジビエは民宿のほかに飲食店にも卸している。肉は無駄にせずに硬い部位やスジ肉などは南魚沼市の精肉店と協力し、ハム4種類やソーセージ1種類、ベーコン1種類のほか、犬用のおやつなどに加工してインターネットや地元の土産物店、酒屋などで販売。人気があり、現在は供給が追い付かない状況だという。

 「冬の間の限られた期間での狩猟から加工まで1人で行っているため、これ以上の拡大は難しくもどかしい」と思いを話す高橋さん。今は無理せず現状を維持できるようにしていきたいという。

 「十日町の豊かな自然と、古民家の木のぬくもりの中で、自由な自分時間を過ごしてほしいね」と笑顔で話す。

 ▽問い合わせ先=農家民宿茅屋や(十日町市新座乙764、電話025・755・5676、ホームページ=https://tokamachi-kayaya.com/

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