佐渡産チーズをもっと広めたい(2022年6月1週号)
佐渡産チーズをもっと広めたい
佐渡市
「『佐渡のお土産といえばチーズ』と言ってもらえるようになりたい」と話す、佐渡乳業株式会社の池野一昭専務取締役。島内に7戸ある酪農家の新鮮な生乳を北陸酪連(北陸酪農業協同組合連合会)経由で仕入れ、特別天然記念物のトキをパッケージングした牛乳のほか、ナチュラルチーズや機能性ヨーグルト、業務用バターなどを製造している。
同社では季節の需要に合わせ、2日間で7.5㌧程度の生乳を仕入れていて、牛乳は1日当たり1㍑パック1300本、200㍉㍑パック6千本(うち学校向け4千本)を製造している。
コロナ禍でも消費が根強いチーズ製品に力を入れてきた同社。チーズと味噌(みそを試行錯誤しながら掛け合わせ、各種チーズの味噌漬けを開発した。難しいとされるカマンベールの味噌漬けの開発も成功させた。
第12回ALLJAPANナチュラルチーズコンテストで金賞を獲得した「農場カマンベール雪の花みそ漬」は、世界大会で銀賞を受賞。チーズ製造に携わる後藤美佐子係長は同商品を「賞味期限内の2カ月でフルーティーな風味から熟成された味への変化が楽しめる」と紹介する。各種チーズの味噌漬けは、オンラインショップで購入可能だ。
過去にチーズ製造を担当していた池野専務取締役は「ナチュラルチーズは生乳本来の味を楽しむことができます。コロナ禍で乳製品の消費量は回復していませんが、これからも酪農家の高品質な生乳を生かせる商品を開発していきたい」と力強く話す。