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にいがた版 2019年11月4週号

西洋ナシ「ルレクチエ」
肥培管理徹底し良質果

「樋口いずみ果樹園」樋口 和泉さん 加茂市

「今年は猛暑でしたが、適度な降雨があったことで、大玉でしっかりと甘味が感じられる『ルレクチエ』に仕上がりました」と話すのは、加茂市山島で日本ナシ65アール、西洋ナシ50アール、モモ45アールを栽培する樋口いずみ果樹園の樋口和泉さん(49)。同園は、樋口さんの両親と妻の計4人で経営しており、7月下旬のモモから12月下旬のルレクチエまでをリレー出荷している。

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「規模拡大を目指しています」と樋口さん

加茂市山島を管内に置く「JAにいがた南蒲」では、本年度から三条市と加茂市それぞれの出荷連絡協議会を統一し、新たに「JAにいがた南蒲 天果糖逸(てんかとういつ)出荷販売協議会」を立ち上げた。同協議会で西洋ナシ部会長を務める樋口さんは「令和と同じくこの協議会も今年が出荷元年となるので、うまくスタートダッシュが切れるといいですね」と笑顔で話す。
果樹栽培は、天候に左右されやすく、安定した収量を確保するためにも、日々の作業に人一倍気を使うという樋口さん。2015年、16年は「セイヨウナシ褐色斑点病」が大発生し、ルレクチエの出荷数量が激減。「新種の病気ということで、対処方法が分からず、大変でした」と当時の苦労を話す。
生産者の努力、関係機関の協力により、適正な栽培管理や肥培管理、落葉処理の徹底によって、現在、発病は最小限に抑えられている。「今後もトップクラスの品質・収量を維持できるよう、地域ぐるみで対策と声掛けを徹底していきたいです」と力強く話す。
今後、ルレクチエの栽培面積を拡大したいと考えている樋口さんは、従来の栽培方法と全く異なるジョイント栽培などの省力化技術の導入を検討している。
「果樹栽培では人工授粉など人手のいる作業があるので、省力化技術を取り入れることで、規模の拡大と労力の確保を実現していきたいです」と目標を話す。
(大久保隼人)

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