にいがた版 2019年11月3週号
おけさ柿の酢
うま味が凝縮
「柿酢合同会社」伊藤 京さん 佐渡市
「発酵させた後、長期間熟成させた柿酢は大変おいしいですよ」と話すのは、佐渡市相川の「柿酢合同会社」の伊藤京さん(69)。同社では、佐渡の特産品「おけさ柿」だけを原料とした「おけさ柿の酢」を製造・販売しており、好評を得ている。
「酸味がマイルドでまろやかな |
「おけさ柿の酢」 |
伊藤さんは、知人から「佐渡のおけさ柿を利用した商品開発をしないのはもったいない」と言われたのをきっかけに、酢の製造に着手。同市羽茂地区のおけさ柿を利用した酢を造り始めて10年になる。
同社の柿酢は、加熱処理をしていないため、おけさ柿のうま味がそのまま詰まっており、酸味がマイルドで、角の無いまろやかな味わいだ。さらに、熟成が進むとうま味が増していく。
手作業での工程が多いという伊藤さん。「柿の手洗い、皮むきの作業は特に大変です。『澱〈おり〉』と呼ばれる沈殿物は品質には影響ないですが、取り除く作業にとても苦労しています」と話す。
米や他の果実の酢に比べてカリウムが特にたくさん含まれていることで話題の柿酢は、健康志向の人に非常に喜ばれているという。
同商品は、伊藤さんが経営する「いとう酒店」の他、インターネットでも購入できる。
「この商品を通して、全国におけさ柿の良さを伝えたいです。それが少しでも佐渡の発展に寄与すればうれしいですね」と伊藤さんはほほ笑む。
▽WEBサイトURL=http://www.sadonosake.com
▽問い合わせ先=柿酢合同会社電話FAX0259(74)2893、いとう酒店電話0259(74)0111、営業時間=午前7時30分~午後7時
(三浦秀二)