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にいがた版 2019年5月2週号

佐渡髭地鶏
保存へ環境整う

「佐渡地鶏ひげ生産組合」 本間 文雄さん 佐渡市

「屠畜〈とちく〉場ができたことで、食肉用の『佐渡地鶏ひげ』をお届けできるようになりました」と笑顔で話す「佐渡地鶏ひげ生産組合」事務局の本間文雄さん(79)。同組合は、佐渡島初の卵肉用地鶏である佐渡地鶏ひげを開発し、現在、180羽飼養している。

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「佐渡髭地鶏の種の保存のため、
佐渡地鶏ひげを普及させていきた
いです」と本間さん

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佐渡地鶏ひげ。佐渡髭地鶏とロード
アイランドレッドの交配種

佐渡地鶏ひげは、トキよりも生息数の少ない佐渡島固有の品種・佐渡髭地鶏(原種)とアメリカ原産品種「ロードアイランドレッド」を交配してできた地鶏。同組合では「佐渡地鶏ひげ」で商標登録を行いブランド化している。
地鶏の卵は、ロールケーキ、プリンなどに加工して販売され好評を得ている。しかし、食肉用は、島内に屠畜場が無かったため供給できず、食肉用の飼養羽数を増やせない状況だった。
昨年2月に、待望の「佐渡地鶏ひげ生産組合鶏解体処理所」が同市相川稲鯨地区に完成したことで、生産から食肉まで行える環境が整った。
現在、地鶏は島内の一部料理店でしか取り扱っていないが、試食会を通して広めていく予定だ。
「屠畜場の建築には、いくつものハードルがありましたが、地主の方や地区の代表の方など、多くの方の協力のおかげで完成しました。佐渡のオンリーワンの食材として、佐渡地鶏ひげが定着してほしいです。また、このことを通して、飼養羽数の増加、原種の保存につなげたいです」と本間さんは今後の展望を話す。
(三浦秀二)

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