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にいがた版 2018年4月2週号

新鮮なまま消費者へ
自作の雪室

飯塚農場 南魚沼市

栽培したニンジンやジャガイモ、ダイコンなどを「雪室」で保存し出荷している南魚沼市八色原の「飯塚農場」。雪国のハンディキャップである雪を有効活用し、新鮮な野菜を全国の消費者に届けている。

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「雪室で保存した野菜は新鮮です」と飯塚代表


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秋に収穫し、雪室で保存したニンジン

飯塚農場の代表・飯塚正也さん(44)は、昨年4月に父親の恭正さんから同農場を受け継いだ。水稲約9㌶、転作田でスイカ5㌶を栽培する他、津南町の畑地約16㌶でスイカやニンジン、ジャガイモ、ダイコン、アスパラガスなどを栽培している。
同農場では、いつでも新鮮な野菜が提供できるように、また、価格が上がる時期に合わせて販売できるようにと雪室を自作。秋に収穫したニンジンやジャガイモなどを保存している。
約130㌧の雪を使用して作られた雪室の温度は約3度に保たれている。貯蔵する野菜の種類にもよるが、2カ月ほど保存でき、新鮮なまま出荷が可能だ。
室内の湿度は約90%から100%と高いため、カビ対策のための湿度調整は欠かせない。同農場では室内にカーテンを取り付けて仕切り代わりにするなど抜かりがない。
「野菜の鮮度を保つのに雪室は最適です。その雪室で保存する高品質な野菜を作るため、土壌改良にも力を入れています。土壌改良は農業の基本であり、手は抜けませんからね」と飯塚代表。
津南町の畑は基盤整備が整っており、作業効率は良いが地力が低い。同農場では、津南町の畜産農家とキノコ栽培業者と連携し、堆肥と廃菌床を混ぜ込んだ自家製の堆肥を生産。畑に10㌃当たり約2㌧散布し、土壌改良を図っている。廃菌床を混ぜ込むことで、よりおいしい野菜が栽培できるという。
これからも津南町の畜産農家や地元企業と協力しながら、農業を続けていきたいという飯塚代表。「今後は法人化を目指します。法人にすることでのメリットとデメリットがあるので、農業普及指導センターなどと連携しながら進めていきたいです」と意欲を見せる。
(滝沢理)

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