にいがた版 2018年2月1週号
情報交換や指導会開催
若手の革新力育てる
㈲戸頭農場 代表取締役 小林嘉之さん 新潟市
「うちは若手従業員が多いんですよ。若手の自由な発想や意見、独自の視点が会社を盛り上げてくれています」と話すのは、新潟市南区戸頭にある「有限会社 戸頭農場」で代表取締役を務める小林嘉之さん(60)。次世代の農業を担う若手従業員と共に、農業の新たな可能性を広げようと日々、奮闘している。
「若手に期待しています」と小林代表 |
農業にやりがいを感じている金子さん |
戸頭農場では、もち米を含む水稲40㌶、ハウス2棟でイチゴを栽培している他、おこわや切り餅などの製造を手掛けている。役員2人、社員・パート7人で、20代から30代の若手が中心だ。
栽培や製造など業務は多岐にわたるが、同社では従業員全員が全ての業務に当たる。綿密な情報交換を行うため、毎朝のミーティングは欠かせない。
「一つの業務の専門になってしまうと、その専門の人がいなくなったときに対応できなくなってしまいます。そのため、誰がどの業務に就いても支障なく作業が進めるようにしています」と小林代表。さまざまな業務に就くことで、挑戦できる環境が広がり、従業員の成長にもつながっている。
また同社では、栽培技術の向上と均一化を目指し、社内で指導会を開催。全員で水田を見て回り、互いにアドバイスを行う。小林代表も定期的に水田をチェックし、良いところは褒め、悪いところはきちんと指摘する。声掛けを行うことで社員の意識向上を図っている。
社員の一人、就農2年目の金子倫太郎さん(27)は、「農業は、自分の努力次第で成長させていける産業だと思っています。いろいろなことを任せてもらえるので、日々の業務にやりがいを感じています。農業はまだまだ未発展な部分も多いので、自分で発展させていける楽しみがあるのもいいですね」と笑顔を見せる。
小林代表は「熱意ある若手従業員たちがいてくれてありがたいですね。今、促成栽培しているイチゴが収穫期を迎えていて、毎日忙しく過ごしています。今年、新たに2棟のハウスを増設する予定です。若手の革新力に今後も期待しています」と力を込める。
(金子和夫)