NEWS & INFORMATION

ニュース

にいがた版 12月1週号

農業収入向上目指し、若手農家らが研修
園芸振興の拠点

阿賀野市が最新鋭ハウス導入

阿賀野市笹神地区の複合型観光施設「五頭山麓うららの森」に今年3月、自治体が独自で運営する農園ハウスが建設された。同市役所では、市内の稲作農家に園芸作物を導入してもらおうと、農園ハウスを活用した研修を行っている。

(12-1)トップ「内田優駿」2
農園ハウスを運営・管理している阿賀野市役所の職員。
左から前田さん、酒井さん、星野さん、三澤さん

  (12-1)トップ「内田優駿」1
大型施設園芸ハウスでトマトの生育を見守る前田さん

 (12-1)トップ「内田優駿」3
農園ハウスで作られる「うららトマト」

農園ハウスは、情報通信技術(ICT)を導入した大型施設園芸ハウス(約12㌃)で、温度や肥料管理を自動化させた阿賀野市初のハウス。稲作だけでなく、園芸作物による農業収入の向上や若手農業者の確保・育成を目的に建設された。市内の農業後継者や新規就農者を対象に研修の受け入れを行っている。
ハウス内では、中玉トマトとミニトマトが栽培されており、2月に県園芸研究センターで研修を受けた同市役所の職員4人で管理している。
その中の一人、酒井宏明さんは「農業経験が全く無かったので、手探りの状態で始めました。私のように初めての方でも気軽に研修に来てもらいたいですね」と期待を込める。初めて収穫作業を行った時は、想像以上にトマトの成長が早くて驚いたという。
同農園で収穫したトマトは「うららトマト」と名付けられ、うららかな太陽の恵みを受けて育った安全・安心なトマトとして売り出した。隣接する「五頭山麓うららの森」や地元の旅館とタイアップして評判となるなど、地元の活性化にもつながっている。
同農園ハウスがある地区は山間地に位置しているため、冬は雪が心配だが、また来年の2月からおいしいトマトを出荷していきたいという。
「このハウスに市内の若手農家がどんどん研修に訪れてもらえるようPRしていきたいです。地元を園芸作物で盛り上げていきたいですね」と酒井さんは意気込む。
(内田優駿)

to_top