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にいがた版 2016年12月2週号

地域に愛されるチーズ工房に
研究重ね納得の味

坂井武史さん・美幸さん 新潟市江南区

1951年から続く酪農家で、約40頭の乳牛を飼育管理している新潟市江南区横越の坂井武史さん(41)と妻の美幸さん(36)。今年9月に完成したチーズ工房「ロイアルヒルホルスタインズ」で、愛情込めて育てた牛の生乳からチーズを自家製造している。

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愛情たっぷりのチーズをPRする坂井さん夫婦

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チーズは種類が豊富

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工房で生乳をチーズに加工

チーズ工房「ロイアルヒルホルスタインズ」では、殺菌から包装までチーズ作りの全工程を行っている。
一昨年、レストランのシェフに「チーズ作りをやってみないか」と声をかけられたことがきっかけとなり、工房を始めた。元々、料理や菓子作りが得意な美幸さんだったが、チーズ作りは試行錯誤の日々が続いた。県内外のチーズ作りの研修会へ熱心に参加し、研究を重ねた。農業普及指導センターなどの協力もあって昨年の春、ようやく納得のいく商品が完成。農産物直売所「いっぺこーと」のオープンに合わせて販売することができた。
チーズ作りは、1週間に3日から4日間工房にこもって作業する。搾りたての新鮮な生乳40㍑を使い、約8時間かけて4㌔㌘のチーズを作る。現在は、ホルスタイン種の生乳を使用しているが、「来年にはチーズの加工に向いているブラウンスイスの生乳100%の商品を提供したい」と坂井さん夫妻。
工房は牛舎の目の前にあるため、牛の状態を確認しながら作業しており、牛舎は、武史さんが責任者で美幸さんがサポート役。工房は、美幸さんが責任者で武史さんがサポート役と、夫婦二人三脚だ。
現在、工房でのチーズの販売はしていないが「地域の人に愛されるチーズ工房にしたい」と笑顔を見せる美幸さん。
武史さんは「今後は餌のコストを下げながら、乳牛50頭を目標に飼育規模を拡大していきたいです。ヨーグルト、お菓子などの商品の開発やレストランなどに提供ができるようにチーズの生産量を増やしたいです」と力強く話す。
(大森晴美)

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