集落の魅力をここから発信 交流の場に(2023年7月3週号)
「誰でも好きなことができて、楽しく過ごせるきっかけとなる場をつくりたかった」と話す魚野ルミさん(48)。村上市山北地区の大毎集落に山北産のヤマブドウを使用したポップコーンや、地元の食材を使った軽食などを扱うショップ「Happy Kitchen(ハッピー・キッチン)」をオープンさせた。「地域の魅力を発信しつつ、自分や自分の周りの人が楽しいと感じることを続けていきたい」という思いを抱く。
2023年3月まで村上市の地域おこし協力隊として活動していた魚野さん。大毎集落の住民との親睦を深める中で「集落内に地域内外からいろんな人が集まれる憩いの場が欲しい」という声を多く聞いた。
「自然豊かで、人を温かく受け入れてくれる空気感や風土など、目には見えない魅力を自ら発信したいと考えました」と話す。
同店の営業日は土日限定。総菜は地元の住民や来客者の希望によりメニューが追加され、店頭に並ぶこともあり、和気あいあいとした雰囲気の店舗だ。
「開店してまだ間もないですが『普段、顔を合わせることがない集落の方とも話すきっかけができた』と声をかけてくれる方もいて、手応えを感じています」と魚野さん。
集落内には08年に環境省の「平成の名水百選」に認定された「吉祥清水」があり、水をくみに来た人が店を見つけて来店することもあり、いろいろな人の交流の場として一役買っている。
「山北地区の企業や住民の協力があってオープンできました。Happy Kitchenをきっかけに、これからも交流の輪を広げていきたいですね」と話す。
◆Happy Kitchen▽営業日=土曜日は午前9時~午後10時、日曜日は午前8時~午後4時▽住所=村上市大毎288の9