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にいがた版 2020年8月2週号

産直青果惣菜 やお家
生産者の所得向上に貢献

産直青果惣菜 やお家 新発田市

新潟市、新発田市の生産者を中心とした旬の農産物と総菜を販売する農産物直売所「産直青果惣菜 やお家」。「生産者の所得向上と消費者の豊かな食生活の創造」をミッションに掲げ、7月11日、新発田市城北町にオープンした。

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「生産者と消費者の懸け橋に
なりたいです」と磯部さん

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新鮮で種類豊富な野菜が並ぶ店内

やお家を運営しているのは、「Farm Food(ファームフード)」。代表の磯部剛さん(34)は、10年間勤めていた直売所運営会社を退職し、今年5月にFarm Foodを設立した。前職で培ったスキルや知識、生産者とのつながりを生かし、やお家をオープンした。
約15坪とコンパクトな店内に、約180人の登録生産者から仕入れた新鮮な農産物が並ぶ。産直の農作物と総菜を必要としている客層が一致していることに目を向け、店内に設置した調理場で作る総菜も提供している。
磯部さんは「販売形態の機械化が進む現代ですが、人と人とのつながりが食の豊かさにつながります。やお家が一つのコミュニティーになり、それぞれのわが家のような存在になってほしいと願い、『家』の文字を店名に入れました」と笑顔で話す。
磯部さんがFarm Foodを設立したきっかけは、流通量が増大した農産物やB品が安価で売られている業界の現状にある。「あまりの安さに衝撃を受けました。商品価値に見合った価格で絶対に販売したい、生産者の思いを言葉や店舗を通じて消費者に伝えたい」と熱意を話す。農産物を直接受け取る集荷方法や、市場の情報を生産者と共有するなど、生産者の負担軽減や利率の向上に貢献している。
2030年までに10店舗、売上高10億円、登録生産者数500人が今後の目標だという。直売所の他にも、外食や総菜専門店など、さまざまな角度からの展開を考えている磯部さん。「お客さんから、『ありがとう、毎日来るよ』とうれしい言葉をいただきます。開店したばかりでトライアルアンドエラーですが、生産者の所得向上と消費者の豊かな食生活の創造というミッションの達成のため、芯をもって進みたい」と意欲を見せる。
▽問い合わせ先=やお家(新発田市城北町2丁目8番33号、電話0254・28・9700)
(田邉貴)

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