NEWS & INFORMATION

ニュース

にいがた版 2016年 3月3週号

動力散布機用「らくらく担ぎ台」

軽労化をお手伝い 長岡市 力石 勉さん

 長岡市寺泊野積の力石勉さん(71)は8年前、動力散布機を背中に担ぐ際の補助具を開発した。今回、それを改良した「らくらく担ぎ台」シリーズとして2機種を完成。コストダウンと利便性向上を図った新商品に、農作業の省力化への期待が高まる。

shinbun_2016_3-3-1
「上下式らくらく担ぎ台」を使う力石さん
shinbun_2016_3-3-2
「折りたたみ式らくらく担ぎ台」は小型散布機用に最適

 新商品は「上下式らくらく担ぎ台」と「折りたたみ式らくらく担ぎ台」の2種類。「上下式」は、圧縮バネの力を利用することが特徴だ。散布機を荷台に置き、下げた状態で肥料や薬剤を投入し、両手で荷台を腰の高さまで上げる際、バネの力で楽に散布機を持ち上げ、背中に担ぐことができる。
また「折りたたみ式」は、荷台に散布機を置き、それより低い位置に据えられた腰掛台に座りながら担ぐことで、楽に立ち上がることができる。折りたたみが可能な上、本体重量5㌔と持ち運びにも便利だ。
 従来の動力散布機を担ぐ作業は、薬剤を含めた重量が約25㌔になることから、トラックの荷台などに置いた状態で行っている。しかし、薬剤を入れるためには、トラックの荷台に上がる必要があることから、高齢者にとって大きな負担となっている。
 ビニールハウスで花き栽培を行う力石さんも、この作業に負担を感じ悩んでいた。そこで、かつて工業製品開発の仕事に携わっていた経験を生かして自ら補助具を開発。2008年に販売した旧型折りたたみ式は、全国で約500台を販売した。
 「高齢者や女性に利用してもらうために、もっと手軽で扱いやすいものにしたい」と考えた力石さん。試行錯誤の末、材料面でコストと重量の削減を実現した。さらに、台の高さや安定面に改良を加え今回の新商品を完成させた。
 「誰でも簡単に操作できるように工夫しました。上下式の荷台高さの固定と解除は自動で行いますし、折りたたみ式は、パイプ椅子のような開閉構造です。どちらも手軽にトラックに積んで運べる重さにしています」と力石さんはPRする。
 「私自身が週に1回は使っていますので、使い勝手は実証済みです。この商品を、農作業を長く続けるきっかけにしてもらえるのでは」と自信を見せる。
▽価格=「上下式」が2万9800円、「折りたたみ式」が1万6800円(どちらも税込み、送料無料)▽問い合わせ先=リキカゼン(電話0258・75・2773)
(服部政宏)

to_top